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  • 青木敏朗

複写・転載禁止


 中間テストの個票を見てビックリ 


 昨日、市内の公立進学校として知られる某高校に通う当塾の高2生が、1学期中間テストの成績個票を持ってきてくれた。その個票を見てビックリ! 何と大きな文字でデカデカと「複写・転載禁止」の文字が印刷されていたのである。(実際は横書きではなく、縦書きだが....。)


 僕が地域で塾をやり始めて以来、既に45年になるが、こんなことは過去に前例がなく、全く初めてのことである。おそらく同校の先生のどなたかが私どものサイトの記事を見て、「このままでは地域の信用を失い、生徒が集まらなくなるのではないか」と危惧されたか、あるいは、単純に自らが属する組織の名誉を穢されたと思って立腹されたものだと推察される。(「侮辱」と感じられたのなら、誠に申し訳ない。)それが職員会議か何かで問題提起され、最終的に管理者の意向でこのように対応することが決まったのだと思う。もし、そうなら本当に残念でならない。


 確かに、これまで同校の抱える問題点については、過去に何度も指摘し続けて来たが、それは何も同校を貶めるつもりがあってのことではなく、地域のトップ公立高として、もっとしっかりして欲しいとの叱咤激励のつもりであったからだ。


 世間は同校に何を期待しているのか


 中学生を持つ保護者が、同校の現状に不満があっても、他にほとんど選択肢がない以上、同校に子供を送る以外に方法がない。ならば、同校に頑張ってもらうしかないではないか。


 現在、私どもの塾から巣立っていった同校の卒業生は、国の内外を問わず多方面で大活躍している。彼らが僕の元を訪ねたときに異口同音に語るのが、「○○高は進学校と言いながら、学習面の取り組みが余りに緩すぎる。地頭(じあたま)の良い子供が沢山集まっているのに、進学実績がパッとしなさ過ぎだ。これでは地域の子供たちがかわいそうだ」という言葉である。また、他県の大きな都市から引っ越して来た保護者たちからも、同様な意味の不安の言葉を耳にすることが多い。極端な場合は、「十分な教育が出来ない」と言って、再度、他所へ引っ越してしまった家族も決して少なくない。


 これまで同校出身の多くの子供たちを教えて来たが、そういう意味では同校は身内も同然。同校に対する思い入れには人並み以上に強いものがあると自負している。だからこそ、現状のままではダメだと言い続けているのである。


 進学校には固有の価値観がなければならない


 では、同校の何が問題なのか。これまでも繰り返し書いてきたことだが、まず第一に進学校でありながら、学ぶことの大切さが子供たちに全く浸透していないことである。同校は、長らく「文武両道」という言葉をモットーとして来たが、「文武両道」とは「文」が充実していてこそ言える言葉であり、「文」が中途半端な状態で「武」を語ることは、真剣な「学び」に逃げ道を用意するようなものである。進学校の固有の価値観とは何か。それは「学ぶ」ことを尊び、「学び」に全身全霊を傾けることを第一とする気風である。


 学ぶことで何が出来るのか


 あまり真剣に勉強をしたことのない人が、しばしば「勉強したって人生の役に立たない」と安易に語るのを時々耳にすることがあるが、それは余りにも事実に反する言葉であると思う。実際、学ぶことで人の人生は激変する。これまでの45年間に渡る教育活動を通じて、そんな実例を私は無数に見てきた。松阪は小さな地方の一都市に過ぎないが、学生時代にしっかり勉強してきた生徒で、大人になってから国内はもとより海外で大活躍している卒業生の事例が沢山ある。はっきり申し上げる。「知識は力なり」は真理である。


 毎日十時間も勉強する中国の高校生


 先頃読んだばかりの「日本の『中国人社会』」(著者:中島恵)という本によると、現在、日本には高知県の人口に匹敵する数の中国人が住んでいるそうだ。その人数は約70万人。子弟の多くが日本の学校で学び、日本の会社に就職するという。彼らはおしなべて優秀で、進学希望先は最低でも早慶だそうだ。


 中国には毎年1000万人もの受験生が臨む「ガオカオ」と呼ばれる全国一律の大学入学試験がある。たった一回のその試験で、その人の人生が決まるという。そのため、受験戦争は苛烈を極め、1日に十時間勉強する高校生など当たり前に存在するという。優秀な卒業生が山ほどいる中国が、世界でアメリカと覇権争いをするほどまでに力をつけてきたのは、ある意味、当然な気もする。量子コンピュータや人工知能の開発において、西側の先進国はほとんど中国に太刀打ちできないそうだ。


 このままでは日本の国力は衰退し、いずれは中国に取り込まれる


 正直に申し上げる。私は日本がいずれ中国に取り込まれるのではないかと、真剣に心配している。また、「そうなったら国を出るしかない」とすら考えている。共産主義の専制主義的政治体制の下で生きることなど、まっぴらごめんだからである。私見だが、国を出るかどうかはともかく、そう考える日本人は多いのではないだろうか。だとすれば、若者たちは、もっともっと真剣に勉強に取り組まねばならないだろうし、学校の教師は、もっともっと真剣に子供たちに勉強することの大切さを語っていかなければならないと思う。


 破滅か、それとも他惑星に展開するMulti Planetary Spiecesなるか


 私の敬愛する天才的実業家Elon Musk氏は、世界を破滅から救うために本気で火星に都市を建設することを構想し、着々とそれを実行に移している。彼を見ると、Knowlege is power.「知は力なり」を地で行っている人物に見える。実際、数世紀後に、Musk氏が人類の救世主として歴史の教科書に名前が載せられているのは間違いないと確信している。


 今ある様々な危機、つまり「温暖化」、「感染症」、「人口爆発」、「戦争」、「食糧不足」、「エネルギー問題」等々を唯一解決できる術(すべ)のは、「知」以外にないと信じている。学ぶかどうかは、生きるかどうか、いや、人間が今後もずっと地球に生き続けることができるかどうかの問題であり、他惑星に人類という「知的生命体」を展開し、更なる繁栄を享受することが可能となるかどうかの問題である。


 そういう意味で、私は地元のトップ進学校である○○高校をこれからも叱咤激励し続けて行きたいと考えている。


※反論やご意見のある方は、当塾までメールにてご連絡を下さるようお願いします。どこへでも赴いて、一緒に建設的な議論をしたいと願っています。 


              2020年7月14日  青木塾塾長 青木敏朗  


 

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