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  • 青木敏朗

新型肺炎に対する対応について③(2月22日付)

最終更新: 2月27日

 以下は、先日より当塾で保護者に配布している「新型肺炎に対する対応について」という一連の文書の3つ目です。文書に書かれた内容については、様々な意見があるかと思いますが、私自身は、どうしても伝えておかねばならぬと考え、このように塾のサイトで公開することにしました。これが、少しでも感染拡大を防止することに役立てばと思います。


〔現状分析等〕

 テレビ、ラジオ、インターネット等、各種メディアで盛んに報道され、既に皆様もよくご存じだと思いますが、国内では感染経路の分からない感染がいくつも見られるようになってきました。


 今から10日近く前の2月14日、横浜市では新型コロナウィルスの感染拡大を巡って緊急セミナーが行われ、その席でWHO世界保健機関のシニアアドバイザー・進藤美奈子氏は、「他の国では全部の感染者が(誰から感染したのか経路が)追える。感染者と接触した人も全部調査が終わってその中から陽性患者が出ているけれども、そこから先には感染は広がっていない。日本だけ様相が違う」と語られ、国内感染が急速に拡大する段階に入ったことを示唆されました。それから10日が経ち、進藤氏が予想された通りの展開になってきております。


 伝染病は日常生活におけるような様々な物事の漸次的な変化と異なり、指数関数的な拡大を遂げます。子供の頃、「2の2倍は4, 4の2倍は8,・・・」という数字遊びをやった覚えがある人も多いと思いますが、2を何回か掛け合わせると10回毎に約1000倍となります。20回で約百万倍、30回で約10億倍ですから、そのスピードは日常的な感覚をはるかに超えています。


 感染の拡大と収束の過程を示したグラフが時折テレビでも示されますが、そのグラフは下記のような形(※このグラフは極めて感覚的なグラフで、細かなことは何も分かりません。)で、ピークがどこにあるのか、横軸の時間の単位も具体的な数値もハッキリしません。ただ1つそこから読み取れることは、これから爆発的に感染が増えるであろうということです。


 

 「感染しても8割の人は症状が軽くてすむ」、「冷静な対応が求められる」、「正しく恐れることが大切だ」等々、パニックを防ぐために(※ある意味、当然のことですが)テレビで顔を出して話す識者の言葉は概ね極めて抑制的です。しかし、ネットから得られる情報はやや様相を異にします。勿論、煽りを目的としたかのような無責任なものも多々見られるものの、きちんとした経歴を持ち、信頼できる言論活動を長きに渡って行ってきた人々が、信用失墜のリスクがあるにも拘わらず、感染拡大や感染した場合の危険性を軽視せぬよう真剣に訴えられています。


 武漢市民の生の声を伝える動画がネットを通じて沢山流れてきておりますが、その状況は極めて深刻で、それら全てをフェイクと断じる姿勢は、逆に理性に反する行為であると考えます。安全保障上の原則が、「想定し得る最悪の状況に備える」ことであるとするならば、現地から届く多くの一般の方々の声にも耳を傾けるのは当然のことです。


〔塾における対策の現状〕

 先日もお伝えした通り、当塾では建物入り口にアルコール消毒薬をおいて、入室と退出時に手の消毒を義務付け、マスクの着用なしでの受講を禁止しています。また、教室には次亜塩素酸水のミスト発生器を置いて、常時、稼働しています。トイレ内にも除菌スプレーを置き、手が空いているときは、机の天板やドアの手が触れる部分のアルコール消毒を絶えず行っています。先日からは、トイレに設置されたハンドドライヤーの利用を中止し、代わりにティッシュペーパーの箱と除菌スプレーを置いて、それを利用する方法に変えました。更に、1時間毎に窓を開けて換気に努めています。しかし、それでも、一度、感染者が出たら、感染拡大は阻止出来ないと思っています。


〔休塾の可能性について〕

 先日来、休塾に慎重な妻と感染拡大を阻止するには思い切った措置が必要だと主張する私との間で、毎日のように激しい議論(?)が続いています。妻は「まわりを見たら、みんな普通の生活をしているじゃない」と語り、私は「情報収集もしないで無責任なことを言うな」と大声で怒鳴り、まるで喧嘩です。妻は「子供たちは、普通に学校に通っているし、うちだけ休塾にしたって何の意味もないじゃない」と語り、私は「学校や教育委員会は上からの通達を待つばかりで、自ら調べ、自ら考え、自ら責任をとって行動しようという責任感も危機意識も全くない。国からの通達を待つ県も同じだ。それに歩調を合わせてどうするんだ。もし、うちの塾が休塾になったら、それが契機となって、保護者から学校や教育委員会に突き上げがあり、市や県の対策強化も少しは加速するかも知れないじゃないか」と、毎日、こんな調子です。


〔具体的な休塾の時期について〕 

 いつ休塾の決断をするかについては、県レベルで二桁程度の感染者が出たときや、地元松阪で感染者が出たときなどになると思います。ひょっとすると、それでも遅いかも知れません。首都圏など人口密集地での感染拡大が急速に進んだ場合は、たとえ三重や松阪で感染拡大がなくとも、休塾の決断をする場合があるということをご承知下さい。


〔強い感染力を伺わせる記事〕

 BUSINESS INSIDERという経済関連サイトに、この2月14日に掲載された経済ジャーナリストの浦上早苗さんの記事のこんな下りがあります。


 「2月4日には新型肺炎と診断された浙江省の男性が『野菜売り場で買い物をしている15秒の間に感染した』可能性が報じられ、中国全土が震撼した。私は半信半疑だった、その後、北京大学第一医院感染疾病科の王貴強主任が新華社のインタビューで、『ウイルスの感染力は強い。15秒で感染は十分に可能で、何も対処していなければ、2秒での感染もありうる』と述べた。」


 それほど感染力が強いのです。また、食べ物などによる経口感染による可能性も唱えられています。


〔家庭で何ができるか-対策と準備〕

 各家庭での対策について、まず、考えるべきことは、子供さんの通学に関してです。上記の記事の内容ほど感染力が強いのだとすれば、意思決定のプロセスに時間の掛かる教育委員会の判断を待つのは余り得策ではないかも知れません。個々に情報収集をしながら、危険だいう判断に至ったら、たとえ学校側が休校措置をとらなくても、保護者の判断で学校を休ませることも視野に入れなければならないと考えます。残念ながら、昨日2月21日の時点で、塾の子供たちが通っている学校でマスク着用などの注意喚起を行った学校は1つもありませんでした。 


 市内のドラッグストアでは、以前からマスクや消毒薬などの入手が困難になってきておりますが、中国からの輸入に依存している各種業界では、既に様々な商品の入荷の遅れや欠品が起き始めています。今後、流通網が通常通り機能しなくなると、一番心配なのは食料の供給です。この部分に支障が出てきた場合、国も餓死者を出さないために大規模な対策をとるはずですが、短期的にはスーパーなどの食品が品不足になることも十分考えられます。極端な買い占めはいけませんが、ある程度、保存の利く食べ物については備蓄を始めておくことも必要かも知れません。


 感染拡大が深刻化して、地域の病院に患者を収容しきれなくなった場合、各家庭で感染者の看病をしなければならなくなる局面も十分考えられます。その場合、マスクやゴム手袋、ゴーグル(※入手できなければ、百均で買った「だて眼鏡」でも構いません。)、アルコール消毒薬等、看病する人の感染を防ぐ機材が必要です。アルコール消毒薬が手に入らなければ、漂白剤を薄めたもの(※濃度や使い方についてはネットで調べて下さい。)でも代用できます。透明なビニール等で出来た簡易雨具などもあると看病時の感染を防ぐのに役立ちます。後は解熱剤、頭痛薬、水枕、複数のタオル、十分な数のゴミ袋なども用意しておくと良いと思います。


〔情報弱者にならないで〕

 大規模な災害や疫病の発生の際に何より大切なのは、正しい情報の収集とそれらの情報を元にした素早い判断、行動です。家族を守るために絶えず情報収集に努め、万全の準備を整えるようにして下さい。  


      青木塾塾長 青木敏朗

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