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  • 青木敏朗

勉強が得意になるには

最終更新: 2019年10月10日


 ニュートン、ライプニッツ、ガウス、オイラ-など、数学史を紐解くと、きらめくような天才達がごろごろ存在しています。中学や高校でしばしば名前を聞くピタゴラスやユークリッド、アポロニウスにまでさかのぼると、高校数学には2000年以上にも渡る天才達の業績がちりばめられていると言っても過言ではありません。


 そんな歴史上の天才達が生涯をかけて築き上げてきた数学を、私たちのような普通の人間が、十分な勉強もせずに身に付けることなど、果たして出来るものなんでしょうか。そんなことは不可能だと思います。


 ただ、有り難いことに、現代では過去の様々な数学の研究成果が体系化され、よく練り上げられたカリキュラムのお陰で、必ずしも天才ではなくとも、忍耐と努力さえいとわなければ、かなりの割合の人が習得出来る可能性があります。ですから、もし、今、数学があなたにとって苦手科目であったとしても、将来、得意になる可能性は大いにあると言えます。


 実際、私のこれまでの教師経験の中で、中学入学時に「正の数・負の数」あたりでつまづいていたにも拘わらず、地域屈指の進学校に進み、高3時に行われた校内実力テストで、校内偏差値80を超えて学年トップになった生徒や、高校入学時の数学のテストで100点満点中一桁の点数や10点程度の点数しか取れなかったにも拘わらず、国公立大学に現役合格を果たしたり、入塾後2年程度で偏差値が80も向上し、医師になった生徒などがいますが、彼らを見ていると、人間の潜在的な可能性を一見して見抜くことなどほとんど不可能だと思います。


 誰に高校数学を理解する能力があり、誰にはそれがないか、その境界は必ずしも明白なものではなく、初対面で出会った生徒が最終的にどこまで伸びるかは、少なくとも出会った時点では確信を持って判断することはできません。確かに半時間も言葉を交わせば、ある程度、地頭(じあたま)の善し悪しくらいは分かりますが、それとて絶対的なものではありません。話し下手の人はいるものだし、話し下手だからと言って、必ずしも能力が劣っているとは限らないからです。ましてや、1枚や2枚のテストの結果を見ただけで、能力の有無など分かるものではありません。


 では、ここで数学に限らず、勉強が得意になるための条件をいくつか列挙してみましょう。


①テストの点数がどうあれ、誰がどう言おうとも自分の能力を信じること

 自分の能力を信じられなければ、努力をすることなど出来ません。初めから無駄だと思っていて、どうしてつらい努力を重ねることなど出来るでしょうか。


②人の何倍も努力をすること

 そこそこの努力で潜在的能力が表に出て来ることなど、まずありません。潜在的能力はとても閾値が高く、徹底的に鍛えないと、その片鱗さえ姿を見せてはくれないのです。(「閾値:いきち」とは、何らかの反応を起こすのに必要な刺激などの最小の量や強度のこと)


③書くことを大切にすること

 よく教科書や参考書を開いて見ているだけの人がいますが、一部の特殊な才能の持ち主は別として、普通、鉛筆を手にし、紙に書きながら考えなければ、高い学力は付きません。特に数学は、実際に手を動かして計算をしなければ、身につくものではありません。


④未来を肯定的、楽観的に捉えること

 未来を悲観的に考える人に挑戦など出来ません。人生は絶えざる挑戦なのです。


⑤無駄な時間を作らないこと

 時間はとても大切な財産です。しかも、1人の人間が利用出来る時間には限りがあります。ゲームやLINEなどにどれだけ時間を割いても、価値あるもの生み出すことは出来ません。


⑥体を鍛えること

 ひ弱な肉体では、何事であれ成し遂げることは出来ません。体力のない人は、毎日少しずつでも走って、まず体力を養いましょう。


⑦「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」を旨とせよ

 分からないことは恥ずかしいことではありません。分からないことがあったら、教師であれ、友人であれ、とにかく人に尋ねましょう。人間は自分の力だけでは、なかなか物事を解決できないものです。


 他にも挙げれば勉強のこつは幾つもあるでしょうが、思いつくままに書き出してみました。この小文が少しでもあなたの役に立てば嬉しく思います。


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